2013-03-01から1ヶ月間の記事一覧

経済成長という春のそばで

マレーシアの今度の選挙の軸は、経済成長への視角でしょう。「ETP」と呼ばれます経済改革プロジェクトがあるのですが、そこにおきまして、インフラや石油などに膨大な額が投下されまして、以前に行ったことがありますが、イスカンダルという凄まじい工業団地…

『ドラえもん のび太のひみつ道具博物館』―装置性を翻す一葉

明らかに、この三作辺りでの『ドラえもん』大長編は過去の焼き直しや、いわゆる、新生ドラえもんとしてやや迷走、停滞期にあったところから新機軸、新時代に向けての舵切りを静かに大胆に取っていると思う。声優の変化以外にも、アニメ的によりデフォルメさ…

キリンジ『Ten』によせて

ずっと彼らの来し方を追ってきた人ならば、シンプルに、なおかつ成熟を包み込んできた前作『Super View』の時点で、予想は出来たかもしれないが、同時製作で進められたこの『Ten』(http://cookiescene.jp/2012/10/super-view.php)では堀込泰行、堀込高樹二…

【REVIEW】Manuel Bienvenu『Amanuma』

この時代におけるリアリティとは、どんどんレイヤーが複層的になっているとさえ思う。電車で隣り合わせても、ヘッドフォンやスマートフォン越しに遠い誰かとのコミュニケーションをしているとしたら、その距離的なリアルはヴァーチャル且つ分岐してゆく浮遊…

things that you know about RADIOHEAD is a little bit-prelude

近く、連載としてある媒体で英語で始めますが、今回はあくまでプレ版として日本語かつフリーミアム的に。もう今はなくなった、大阪は日本橋の電気街のマンションの一室のブートレグ・ショップでレディオヘッド、前身のオン・ア・フライデイの音源を漁ってい…

今を模倣し続ける連続性と、何か

昨日は、奈良のジャンゴ・レコードさんという老舗のレコード・ショップの25周年お祝いに僭越ながら、参加させて戴きました。本来は何かとお世話になってきました手前、企画や動きをしたかったのですが、どうにも多忙が重なり、今回、ルルルルズ、SAYOCO-DAIS…

よどみに浮ぶうたかたは、かつ消え、かつ結ぶ

『方丈記』が原文や英訳などで今、注視、再読されていますのは無論、その書かれた背景に依拠します。鴨長明の生きました歳月の間、安元3年(1177年)の大火、治承4年(1180年)の竜巻、福原遷都、養和年間(1181年〜1182年)の飢饉、元暦2年(1185年)の大地…

YUMECO RECORDS 2012.03〜

2012年3月1日vol.4 「京都の風合と、くるりの音楽」 http://www.yumeco-records.com/archives/7632012年08月14日vol.8 「言語差を越えて、誘惑を−LILLIES AND REMAINSを巡って」 http://www.yumeco-records.com/archives/11872013年01月06日vol.11「小さなメ…

COOKIE SCENE2010.03〜2013.03

2010年3月ボブ・ディラン・ライヴ・レポート http://cookiescene.jp/2010/03/live-report-at-zepp-311thu.php#more 2010年4月サニーデイ・サービス『本日は晴天なり』 http://www.cookiescene.jp/2010/04/rose.phpフライング・ロータス『コスモグランマ』 ht…

RADWIMPS「ブリキ」によせて

以前、彼らの『絶体絶命』(http://cookiescene.jp/2011/03/radwimpsemi.php)について書いたとき、偶景(アンシダン)の感じられなさとともに、そのオブセッシヴなまでに張り詰めた内容にやや距離があった。思えば、リリース日は2011年3月9日。今から考えて…

春を前に

30代に入ってからなのかもしれず、世の中や子供たち、それは身近な甥や姪の存在も大きいのだが、未来について考えることが増えた。「自分勝手に生きてきた割に今さら都合がいいね」、とは言われるのは分かっていて、今でも、自分勝手に生きてはいるので、そ…

【REVIEW】DAVID BOWIE『The Next Day』

いわゆる、ベルリン期の彼を愛する方はいまだに多い。70年代後半にシーンを席巻しつつあったパンク、ニューウェーヴに背を向けるように、深くブライアン・イーノと潜ったサウンドの実験。先ごろ、ベックが一夜限りの豪奢な企画パフォーマンスで1977年の『ロ…

スガシカオ「アイタイ」について

事務所を離れ、独立後のスガシカオの動きは急速に着実に展開されてゆくようで、フェスやイヴェントの参加、アコースティックやバンド形式のライヴ・ツアー、SNSの多様な使い方まで含めて、これまで以上に「独り」としてのジャッジと覚悟が要所で見受けられた…

梅林の向こうに

3月に入って、多くの梅を観て、多くの考え事をして、常にモノが増えてしまいがちな自分には珍しく、整理をした。誰かを悪く言うことに慣れて、誰かを犠牲者にして当たり前に振舞うことに慣れて、仮想敵は自分なのかもしれないと振れて、いつの間にか、深い人…