LIFE

through 2016-same on Julianna Barwick ###

2016年は「振り返る」のではなく、巨視すると、ずっと此岸から永い先へと繋がってくる悼みと望みの彼方を「見通せる」年だったのだと思う。もう日々の膨大な悲報/訃報にも流されないように構えているうちに違う単位(UNIT)が増えてゆき、禍福は糾える縄の…

come out diversity,

この三年くらい、亡命を考えることがよくあった。「亡命を企てることがよくあった」というと、全くニュアンスが変わってくるので留意の上、どこからというと、日本という「国(nation)」から「単位(unit)」へというレベルで、何だ、日本には居る訳でしょ…

weather jamming

クロスオーバーとして、「気候変動の適解」について話し、考える機会が出てくる。年々、季節の機微、気象の奇妙さ、という個別の内在感覚論からマクロなレベルで人間社会の警鐘のひとつとして自然がおかしくなってきているというものまで。時間差で訪れる秋…

above floated karma

「落語とは、人間の業の肯定である。」というのは故・五代目立川談志の有名な言だが、昔から色んな演題を聞き、寄席にも足を運んでいたものの、そこで描かれる人物は巧妙に狡猾だったり、間抜けだったり、ときにいい加減で、どうしようもなかったり、とつま…

the way back of advance of civilization

最近では犯罪学の領域を越えて、「割れ窓理論」の概念があちこちで見受けられるようになった。ある建物の窓が一つ割れていると、その一つが危険察知していない、ヘッジしていない証左となり、他の窓も壊されてしまう、または建物本来の価値が落ちてしまうと…

more thinking in while scattering flowers

“ミニマリスト”というテーゼが今の時代では以前よりは違った響きを持ってきているようです。最小限度必要な生活条件を整えた者みたいなニュアンスでいいでしょうか。一時代前の哲学者的な意味合いではなく、ナチュラリストとしての側面も強く感じます。とみ…

常設化された熱帯夜の、ディスクリート

1)ポジティヴが「過ぎる」と、アレルギーのような反応が起こってしまう。かといって、そのポジティヴの背景に鬩ぎ合うマイナスの要因がかろうじて、過ぎない程度に背中を押しているのならば、なんとなく信じられる。1か0か、の「決断」はあっても、「判断」…

ありあまる、実存

時おり昭和時代とまではいかないですが、昔のラジオなどの音源を聴いていますと、アナウンサーやナレーションの方のテンポが「遅い」と思ってしまうときがあります。ただ、よくよく考えますと、今の時代のテンポに慣れてしまっているのかもしれないとも我に…

Sweet Anger Revue

諸事で草取りをしていますと、てんとう虫を見つけて、しばし手の平で歩く姿を眺めていました。典型的なナナホシ。小さい頃はよく見つけては捕まえて、偽死したり、黄液を出したりするのを観察したものですが、改めてこの赤は警告を示しているのだな、とか、…

monos note

最近、何かと多面でドイツの名を見ることが増えたので、思わぬところで自然と、ライプニッツと「再会」することがあったのだが、当初はといえば、ドイツ政府が2010年に定めた“ハイテク戦略2020”を紐解くことが多くなり、主に製造業の中では「インダストリー4…

vita brevis,ars longa.

純然たるクラシックの棚の隣に呼吸を置かずに現代音楽の棚があり、想い出では00年代半ばを境目に装丁に凝った書籍風のCD、カセット・テープ、限定500などの語句とともに、視覚に訴えかける“雑然性”が自身の知覚を掻き乱した。よく訪れていた大型レコード店は…

Mobility Fixing Structure

サザンのライヴに行ってきました。ライヴ・レポートはまた機会がありましたら、ということで、関係のないことも含めまして徒然と。サザン名義としましては、約10年振りのオリジナル・アルバム『葡萄』のセールスも順調で、古参のファンから新規のリスナーも…

HEART-LEAP

人それぞれには意識、無意識的にしろ、何らかの欠落的な何かがあり、それを埋め合わせる符合として多くの、依存性や意味文脈が援用される。例えば、「お酒を辞める」と気付くが、相変わらず日本は特殊な「飲酒」社会だなということで、適切な量を保つには勿…

DRIVING DELAYED SOUTH

最近、経済以外でもブラジルを含めた「南米」の名を見ることが増えたのを実感する。美術雑誌を捲れば、リオの対岸の街のニテロイの現代美術館のあの印象的なフォルムが入ってくる。ブラジリアン・モダニズムの象徴的存在たるオスカー・ニーマイヤーのそれこ…

throughout crowding out

1)ピケティからソロー・モデル、いわば、新古典派成長モデルに準じて、r、gが世界中で語られている流れは続き、同時に、止むを得なくも、生産体系に「労働」と「資本」の二種が大きな概念のまま、攪拌されてもいる。r(資本収益率)の中身は、過去なら土地や…

stopping on the way,don't worry

1)季節の変わり目なのか、懐かしい顔に連日会い、ただ、自身もエネルギーがあまりない時期なので、適度に、という日の中で、自分たち辺りの同世代からの報は前線での生存報告に近いものが多く、弱っている人たちも現に多かった。いや、「弱っている」、とい…

桜狩りて、

この数年ほどは桜の粋さ、儚さに魅かれて、膨大に「桜狩り」に出かけたものですが、おそらく、眼福としてのそれ以外に、伐採されましたり、時代の趨勢で変わりゆく景色の中で聳え立つ存在性にアディクトしていたような気が改めてします。桜もそうですが、何…

SUNNY SIDE UP for new season

今でこそ、焦がれなくなったが、あの着色料で彩られた色鮮やかなジェリー・ビーンズは「異国の、味」がしたものだった。異・国というのは、自分がテリトリーとしていた場ではないところで育まれた文化が構築した味、という意味で、あの砂糖のコーティングを…

cloockwork day and over

またぞろ、と週刊誌や各所で、9世紀の貞観地震後の状況との共振性を煽るような向きが出てきた。平安時代、869年に起きた貞観地震については2011年の東日本大震災を経て、より注視されることが増えたので、どこかで目にした人も居ると思う。となると、富士山…

go out inside

近年、個人的だが、節目にBLURの報があると思えば、4月には12年振りのオリジナル・アルバム『The Magic Whip』が出るとのことで、リード・ソングの「Go Out」は期待をかわすように(または、ブラーらしく)、『無題』期のアウトテイクのようなオルタナティヴ…

yet yes

今は葬式でさえ、簡略化され、ネット越しに少数でストレスなく行なえる。逆に、祭式でさえ。関係者、親族を集める労力を思えば、事後報告で心理的、経済的、諸々のコストを削減すればいいというのは短絡的な話で、以前は、式次第は「関係力学」のための催し…

mind in sandstorm

年の瀬に邦訳書が出たのもありますが、トマ・ピケティ・ブームが来ているようです。それは寧ろ、元来の経済学的なフレームで「格差」という命題を扱ったというトピックではなく、社会科学、人文科学畑のタームで、いつかの『帝国』の“マルチチュード”ブーム…

贈られた価値をどう置き換えるか

GIFTという言葉には幾つもの意味が反映されます。日本語訳しますと、そのまま、贈り物、それは有償的なものもあれば、「ほんの気持ちで。」という手紙のような無償、内面性に依拠するものもあり、GATE(Gifted and Talented Education)のようにレベル策定を…

Kuala Lumpur pt.1

マレーシアはクアラルンプールへ行ってきました。もはや喧しく、ハラールの話題が日本でも事欠かなくなりましたが、ムスリムが大多数を占めながらも、人口規模としては小規模といえます約2,300万人、イングランドのコロニアル時代から鑑みましても、様々な人…

alone of hopeness

この前、アメリカで安楽死を選んだ女性のニュースがあった。いまだ議論は尽きないが、様々な状況下により、人間の「有たる、何か」は変わる。終わるときは突然、終わり、その「無」は自然と周囲に、周囲の日常、記憶に侵食してゆく。だから、在るか/無いか…

un-less than zero,

先日、久し振りに大阪城公園を歩いていたら、焼き肉の良い匂いがして、その方向の野外音楽堂では、コリアン・フェスティバルをやっていた。そして、すれ違う人たちは日本人よりも韓国の方、中国、台湾の方が圧倒的に多かった。みんな、self shot用の機器を備…

花絨毯の下に

承継者がいないのだろう、立派だった、果樹園、メロン農園が荒れ果てたままであって、でも、メロンを栽培し、育て、しっかり商流に乗せるのは簡単ではないことを以前に実業者の方に聞いて、Iターン、Uターンで農業を成立させるための導線には「人材」だけで…

after the information rush(for 9.11)

2001年9月11日は、大学の休暇の時期で資格の勉強などでキャンパスや図書館へ行ったりしていましたが、比較的、時間があり、穏やかに過ごしていて、00年を経て漸進的に反・グローバリゼーションの流れ、と、電子化の奔流が始まりつつも、まだまだ前夜のこと。…

missing:sustainability

「答えが(制限条件の中から、)ひとつ」である教育スキームは、基本は変わりなくあって、ゆとり世代(さとり世代、というのはまた別途に)の心はわからないという周囲と違って、自分とは違う長けたアンテナが確実にあって、全く基礎教養がないこともないし…

町と街の間で

マレーシアはクアラルンプールから少しタクシーに乗った郊外に巨大なモールがある。内部は人工の川が流れ、ブランド店含め、400以上もの店が並ぶメガロポリスのような、東南アジア最大級の「街」ともいえるかもしれない。【Mid Valley Megamall】 http://www…