2013-02-01から1ヶ月間の記事一覧

くるり「ばらの花」再考―現代におけるナースリー・ライムとして

由縁もありまして、昨年の京都音楽博覧会の当日、そして、その後のライヴ・ツアー会場で売られ、今では通販でも手に取ることが出来るようになりましたくるり公式旅冊子『HOW TO GO』(http://www.quruli.net/goods/detail.php?cd_shop=136)に、短いテクスト…

【REVIEW】電気グルーヴ『人間と動物』

電気グルーヴの待望の新作として捉えられる層はおそらく、それまでの彼らをよく知り、石野卓球のDJ、外部ワークス、ピエール瀧の動きを踏まえて、対峙したのだと思う。少なくとも、近年では、08年の『J-POP』、『YELLOW』の二枚、ツアー、纏められたDVDでの…

Work Or Work NOT Out

よく聞かれることでもありますので、ベースを纏めておこうと思います。世界的に、先進国の中でも少子高齢化の状況は日本でも加速しています。 『通商白書』の2006年で、日本の合計特殊出生率は、2004年に1.29にまで低下し、総人口も2005年に減少に転じた、と…

空き地になったあとに、

馴染みにしていました理髪店や書店が3月いっぱいで閉まるということで、最近は不義理をしていたのもあり、書店はともかく、理髪店では「より髪を切る」とかは出来ないものの、花とメッセージ・カードを添えました。事情としては、近隣の大型モール内にある同…

ASIAN KUNG-FU GENERATION「今を生きて」を巡って

あの日以降、意識が変わらなかった人はいないと思う。少し前の「セカイ/系」といわれたタームの逼迫が経済的な与件で押し迫られた00年代が簡易な形で10年代の景色が「世界そのもの」としてロールオーバーしてゆく様は少し辛くもあり、そこに金融経済、天災、…

Image Me Up

ポスト・パンク由来である、ネオアコやアノラックやソフト・ロックが実は一番REBELな音楽かもしれない、とときに思う僕は、AZTEC CAMERA、EBTG、PALE FOUNTAINSやHOUSE MARTINSやORANGE JUICEなどの尖りを「体感」していたからかもしれない。パンクの直情径…

ATOMS FOR PEACE『AMOK』を前に

トム・ヨークというイコン性に準拠せず、色眼鏡なしに聴くならば、そこまで劇的で斬新な作品ではなく、フラットに受容出来る。そもそも、レディオヘッドがやや自家中毒的にエレクトロニクスとポリリズミックにグルーヴの折衷を高めていったのに比すると、自…

【REVIEW】0.8秒と衝撃。『【電子音楽の守護神】』

オマージュに対する、オマージュは確かなオリジナリティに近接する。昨年のEP「バーティカルJ.M.ヤーヤード」(http://cookiescene.jp/2012/05/08jmepact-wise-evol.php )内の「NO WAVE≒斜陽’」のMV(http://www.youtube.com/watch?v=wotG6OIfArY)における…

教養のしなやかさ

気が付いたら、2月になっていました。年末年始が雪崩れるように過ぎてゆき、考える出来事が山積し、世界情勢のうねりに埋もれ、どうしたものか、という中で自身の体調不良も重なり、長い1月だったな、と想いますが、山茶花を観たり、冬の青空越しに飛行機雲…

アレテーまで

30代半ばは忙しくて当然と言いますか、それまでの経験と社会的要請が噛み合ってきますから、少なくとも自身に投資された分だけは労働で返していかないといけない、そういう教育を受けてきたのもあり、父親が借金をしてドイツに行ったときの年齢を考えますと…