Kuala Lumpur pt.1

マレーシアはクアラルンプールへ行ってきました。もはや喧しく、ハラールの話題が日本でも事欠かなくなりましたが、ムスリムが大多数を占めながらも、人口規模としては小規模といえます約2,300万人、イングランドのコロニアル時代から鑑みましても、様々な人種が行き交う場所で、ネクスト・ビッグ・シングとして認識されています。

日本からは行きで約7時間ほど、帰りは偏西風の関係で6時間ほどのフライトで行けます。時差は−1H。また、今回はAIR ASIA、いわゆるLCCを使ったのですが、プレ・チェック・インから荷物、食事のオーダーをしておけば、これまでの正規運賃でかなり掛かったものが往復で数万円ほどで行けるというのは凄い時代になったものです。ただ、チェックした途端、「課金」発生するという点、機内での追加サービスはかなりの有償を帯びる点、“移動”オンリーではなく、快適さを考えますと、QUIET SEATなど細かい点を留意しないといけない点、また、空港での対応などは含意しないといけません。要は、フライトに特化されたのがLCCな訳ですから、こちらからの要望は事前オーダーのみ、または追加の自己責任になる訳です。

サービス/ホスピタリティに同様の対価を負うのか、その二分化が激しくなっている瀬で、決して「安いものの、悪いわけではない。」、「高いけれど、さすがの手厚いサービス。」という間を選ぶのは主客の転倒を起こします。費用対効果だけでは、今は選択できないからです。

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対・というのは、個々人に依ります。せめて7時間ほどはのんびり「移動」したいという人は既存のパックを選ぶでしょうし、タイトでも現地に着けさえすればいいという人は格安のラインを見定めるでしょう。既存/蓋然というテーゼはあとに触れますが、存外、今は主体判断が客体化されているということに自覚的にならないといけないということです。選んだつもりが、選ばされているという誤導は尽きないからです。責務、保険、社会保障など幅広く。

クアラルンプールの空港からはタクシーでも便利なものの、今ならエクスプレスで30分ほどで、快適に中心部まで行けます。なお、現地の通貨はマレーシア・リンギット、RM1の間で30円台を行き来している状況かつ、日本の物価換算からしますと、約3分の1の水準で捉えますと、早いかもしれません。クレジット・カードならほぼスムースでもあります。

亜熱帯ということと、人種のメルティング・ポットなので、それこそマレー人をベースに中華系、インディア、白人、あらゆる人が行き交い、マレー語、英語、中国語、さらには日本語までが目まぐるしく行き交いながら、その全部がある程度「伝わる」というのは、多民族国家の来し方でしょうか。日本人の教育英語より、ジャンクにおぼえたマレー語の方がコミュニケートしやすかったりしますし、街ではマレーシア・ポップスに交じり、マルーン5から安室奈美恵まで流れます。同時に、高層ビルの建ち方は鬩ぎ合うようで、道は改装中なものが多く、「遠回り」を余儀なくされるケースが多く、良くも悪くも「無駄」が活かされている場です。ストレートに目的地に行こうとしても、歩行者道路が狭縊で、車には数レーン割かれていたりしますし、迂回の先にほんの数キロ先に着くこともあります。それでも、日本でもありますメガ・モールの規模を越えたモールがあちこちにできており、しかも「モール」内にこれから新設される店の予告が並んでいる状態が渋滞を起こしている、そんな様相で、広い通路にタブレット越しのクーポンの電子化は今の世界事情とのリンクともいえるでしょうか。開放的にはなりつつ、アルコール類には制限が厳しく、ただ、水、光、火などエネルギーは派手に使われてもいます。エコ、エシカルといったものより先に進めることがあるように。