My favorite Japanese 10 songs of the first half year 2014

あくまで個人的嗜好としまして、季節外れでもありますが、2014年の半年で魅かれました日本の曲を10曲ほど。

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Lamp「シンフォニー」

ふと遠国から思わぬ便りが届きますように、”ソング・サイクル”をめぐり、日本の湿った抒情をシティ・ポップとして預けるさまはキャリアを重ねてきましても、毅然たる疎外があるような気がします。

ヒラセドユウキ「behind the scenes」

体育館、ピアノとチェロという形式のMVだけでも持っていかれるものがあるのですが、ヒラセド氏のポスト・ミニマリズムが現今の過剰な情報量へのカウンターかつ、疑義呈示になっているというのは興味深い瀬です。

チーナ「シラバス

バンド編成とアンサンブルの妙もさることながら、いつかのカンタベリー・シーンにザ・ブルーハーツが仲間として参加してみたり、というような妄想を膨らませてみたり、表情が変わりつつも眼前の、諦念と、最終的なお腹がすいて眠くなる、当たり前の生きる方向へと進む楽団としての在り方は美しいと思います。

rega「DAVID」

着実なキャリアと葛藤を経まして、ポスト・ロック/マス・ロックとカテゴリーを無化し、圧倒的なグルーヴに静かな怒りのようなフィーリングを秘めているような空気感の内部に沿う、なだめすかすようなフレーズ、ブレイクから含めまして心に響く一曲でした。

Boys Get Hurt「Can U Tell Me」

ポスト・ダブステップ、ゴルジェなど重く固いビートと変則的な展開のダンス・チューンがフロアーを凌駕します中、アシッド・ハウス・リヴァイバル的にこういった曲にも救われました。でも、複写込みの音ではないナイーヴなところがさすがです。

QURULI「There is(always light)」

ボブ・マーリィーのフレーズの引用や煌びやかなシンセ、70年代的なギターロックを軸に、さよならを言い続けてきましたバンドが、喪失的な何かを受け止め、暗がりの中に雨で降り落ちる文字を掬いますように、その先の光を求めようとするな曲。性質は違いますが、トッド・ラングレンは「I saw the light」を歌いつつ、「A Dream Goes On Forever」を歌いました過程を想い起こしもします。

「A Dream Goes On Forever」(Todd Rundgen)

昆虫キッズ「冥王星

惜しくも、来年1月に活動終了になりますが、『Blue Ghost』というアルバムは素晴らしかったと思います。最近、神聖かまってちゃんのの子さんも語っていましたが、バンドとしてある種の危うさを保ってゆくことの艱難さが彼らにも常に感じていました。あとで知るというのも、また、今年のsyrup16gの再発の歓待ぶり含めまして想うところがありますし、否定する要素はありません。でも、このまま昆虫キッズはいけるところまでいってほしかったな、と想いもしましたのも正直なところです。

蓮沼執太フィル「ZERO CONCERTO」

この曲といいますより、アルバムが象徴していましたものが自身の2014年の遠望と近似していました。

CRUNCH「Simple Mind」

規定の3ピースのバンド・スタイルに新たなトライアル、試行の上で、さらに進もうとするアティチュード付随した”成長痛”さえうかがえます端境期ゆえの揺らぎ。でも、イアン・カーティスを喪い、始めましたバンドを想い出さずとも、誰しもが抱え得るでしょう、”憂鬱な月曜日”にはシンプルな考えで挑むくらいがいいのかもしれません。

Four o'clocks「朝の恋人」

彼らの『港湾都市』については語りつくせないところがありますが、この曲は想定していました中心や都市や、ありふれた日常や喪失的な何かを彼岸側から優しく包むようで、よく聴きました。これからが楽しみなバンドのひとつです。