異言語習得の作法

新年ということで、新たに何かを始めようという方もおられると思いますので、例えば、異言語勉強の軸たるものを今回は。

私もそんなに堪能な訳ではないですし、CNNやBBCのTV番組を観ていていましも、内容は理解るほどのレベルで、TOEICは800くらいなのでそんなに誇れるものでもなく、中国語検定も準二級ですから、如何せん「中途半端」な訳ですが、それでも、「喋りたい」、「読み取りたい、書き取りたい」という方に、自分独自の勉強法と外国語への向き合い方を少しだけ書いてみようと思います。

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・取り敢えず、単語、慣用句、言い回しを徹底的に「暗記」する。

いわゆる、受験英語、受験勉強は実用的ではないという声もありますが、何にしても基礎地盤としての「知識」は必要になってきます。単語が理解らなければ、文章も読めない、言い回しが分からなければ文脈を刈り取れない、という前提事項もありますので、まずは徹底的に「暗記」をして、言葉(と、その意味)を染み込ませておく事が必要です。

・リスニング力とスピーキング力への注力。

語学勉強となると、日本人は兎角、「書いたり」、「読んだり」するのに懸命になりがちですが、基本は耳と口です。まず、洋楽でもニュースでも英語教材でもいいので、耳に感覚的に浸透させ、そして、実際にそれに沿って、話してみます。その際、語学教室を活用するのも一つですが、今ならSkypeもありますし、SNSで外国人の友達を作るのも一つだと思いますし、一番良いのは(時間的に厳しいでしょうが)1ヶ月位から半年レベルで海外に行く事です。


・論理的に考えすぎないこと

頭の中では「日本語から外国語への置換え」をしている内は、喋りきる事が出来ない訳で、まだ日本語脳に捉われているが故に、外国語への「距離感」が現前しています。なので、あまりに左脳的に考え過ぎると、喋れられないのは無論のこと、“スイッチイング”の際での齟齬が産まれ易いというのがあります。なので、ダイレクトに「その言語」を「その言語」として受容する、という構えが必要で、その際にはi-PodなりHDDプレイヤー、DVDなどの活用が大きくなってきます。やはり、耳でダイレクトに吸収して、脳内スイッチングを均す、という作業が要ります。

・習慣付けること

一日の内に一時間、二時間でも「その言語」の頭に切り替えられる時間を持つ事が出来れば、ベターです。運動と一緒で一週間でも間隔があきますと、もう直ぐに感覚が飛んでしまいますから。習慣付けと、癖を付けるのは何よりです。


・教材は絞る。

あれこれ手を出してしまいがちですが、基本的に教材はピンポイントで絞り、それを繰り返し勉強するのが得策だと思います。英語の月刊誌で言えば、『イングリッシュ・ジャーナル』よりも『CNN ENGLISH』は特集も付属CDもまだ良いので、オススメです。でも、ヒアリング・マラソン等のロング・スパンの通信講座を取るのも一つだと思いますし、また、NHKの語学関係は極端に「入門編」か「高度なもの」かに二極化しているものの、使い方次第だと思います。何にしても、手当たり次第に色んなものに手を出すよりも、単語帳、文法帳、会話帳、好きな映画、好きなアーティストのCDとかに絞ってみた方が近道かもしれません。また、ビートルズで英語を、とかも在りますが、それはそれで一つと思いますが、自分の好きなアーティストの歌詞を聴き取りたい、という想いがあれば、OASISでもヒップホップでもいいのじゃないか、という気もします。ただ、好きでも、エミネムとかの一部曲になりますと、私は殆ど聴き取れませんが。

後は、センスと根気だけ、と言うと身も蓋もないですが、どんな形にしてもD.I.Y.の精神で切り開いていくのが何よりだと思います。

Tess of the D'Urbervilles (Penguin Classics)

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